スパイシーな人生を |
きゅうりが1度に数10キロ採れていた頃は、祖母が大量の辛子漬けを作り、冷蔵庫がいっぱいになったものである。 祖母による「きうり辛子漬」のレシピを参考に。辛子のメーカー指定があったが、お店で見てみると、調味料など色々入っているものだったので、辛子のみの、その名も『鬼からし』を購入。 かつて、生のこんにゃく芋を素手で触り、その手で目をこすって病院に駆け込む人をテレビで見た時や、お寿司屋さんのカウンターに座った外国の方が、お刺身やお寿司を載せる台の隅に盛られた、おろしたてのわさびのてっぺんを箸の先ですくって口に入れ、悶絶する様を目の当たりにし、ものを知らないとは恐ろしいことだと、悟ったように 思っていた自分に、今まさにその言葉を贈りたい。 何歳になっても、知らないことは無尽蔵にある。総てを知るのは大変だし、無理に知ろうとも思わないが、こうして文字通り、体得したこと(痛いことや苦しかったことは特に)は確実に自分の中に残り、きっとずっと忘れないと思う。 |
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夏も |
大体どこもだと思うが、7月、茅の輪くぐりとか名越の祓とかと呼ばれる、茅で作られた大きな輪をくぐって無事に夏を越せることを祈願する神社の夏祭りがある。 今年もその日がやって来て、午後4時頃、日が照りつける中家を出る。神社へ向けて歩き始めてすぐ、ご近所の方が丁度出て来られたのが見えた。だいぶ距離があったのだが、こんにちはとごあいさつをすると、会釈をされた後、立ち止まってわたしを待ってくださっている様子。小走りをしてその方のところまで行くと、「連れがおった」とにっこりされた。いつも穏やかでお優しく、畑のお花もきれいに咲かせておられて、わたしは密かにその方が大好きなのだが、随分歳が下のわたし(あとでその方は80歳になられたと知った)を「連れ」と言ってくださったことが、どう表現したらよいかわからないが、なんだか深く心におちてきた。喉の根元(?)がぎゅーとして、その言葉が胸の中に残って広がっていくような感覚のまま、その方と「暑いですね」とか「雨が結構降りましたね」とか、道中の家のお庭や畑を見ては、これはなんという花なのかとか、ええ具合野菜が大きゅうなってとかと話をしながらお宮まで歩いた。 わたしはこういう日常がとても好きだ。 |
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思いがけない人生を |
用事があって出掛けた帰りに両親宅ヘ寄り、一緒に夕ごはん(蕎麦)を食べた。 父:おまえは 髪ゅう染めたんか。 白髪があるという話を父にいつしたのだろうか。 母:[急に、いきなり]えっ、あんたあ虫歯があるんか。 約2時間前、わたしが両親宅へ着いた時、庭で水やりをしていた母に告げた行き先を聞き間違っていた上に(CD返しに行ったと言った)、なぜそのタイミングで、何の脈絡もなく突如わたしの虫歯を気にしたのか。 しろ:あるけど多分!虫歯! 色々と両親に驚かされた夜であった。 | ||
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動物達が演奏をするブラスがある。 更に、その夜は星が大変きれいで天の川も見え、こんなきれいな星空だったら願い事全部叶ってしまうんではないのと思う程であった。 ああ良いものをみた。 |
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