鳥の話
その1 |
自転車で郵便局へ行った帰り、細い川のそばを通っていたら、ばさばさっと音がして川鵜が1羽飛び上がった。川のすぐ脇の畦に着地したのだが、その口には今まさに捕らえた魚をくわえている。わたしがびっくりして自転車を止めたためか、1度魚が暴れて口から取り落としたものの、くわえ直してもう1つ向こうの畦に飛んで行ってしまった。 鮎を食べてしまうと迷惑がられている川鵜。被害額は相当なものらしいので、さもありなんという感じはするが、文字通りの「鵜呑み」の瞬間を見せてくれたことには、少なからず感謝申し上げる次第である。 |
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鳥の話 |
南に向いてる窓を開けず、レースのカーテンを引きちぎらずに(from『魅せられて』)、なんとはなしに少し開けたら、庭先に薄い灰色をした小鳥が、ちょこっちょこっと歩いている。ベランダに雀がやってくることは時々あるけど、こんな所を歩いているとは珍しい。黒いくちばしで何かつまんでみたりしている。エサを探しているのだろうか。鉢ものが無造作に並べてある中なら虫もおろうが、こんなコンクリの上では難しいよと思ったそばから、小石をくわえ上げて、あっ違うか!となっている。 それはそうと、なぜ むね と打とうとするとかなりの高い確率で、ぬめ と打ってしまうのだろうか。困ってしまう。 |
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鳥の話 その3 |
両親宅に今年も燕がやって来て、ピイピイやっていたのだが、どうも声が聞こえなくなった。燕どした?と尋ねると、もう巣立ったんじゃろうと母。そうか早いなあと思っていたのだが、その日の夜、チュチュチュチュ声がするので、巣が見える窓をそっと開けると、巣に大人と同じ大きさの燕が3〜4羽、足しか入ってないのでは?というような状態で、ひしめき合って入って(はみ出して)いる。羽もだいぶ黒々としているが、ああまだ子供なんだなあ、あんなに大きくなってもみんなで巣に帰ってくるのだなあと、驚きながらしみじみとした。 | ||
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溺音 |
そんな熟語はありませんでしょうけれども、音に溺れる、まさにそんな2日間。 まずは、毎年真庭のエスパスセンターにやって来られる、新日本フィル室内楽アンサンブルのメンバ−4人による弦楽ミニコンサート。 美しい音色の余韻に浸りながら車に飛び乗り、両親の家へ。苦手なえんどう豆ごはんをお茶漬けにしてかっ込み、出掛ける母に頼んで、ついでに駅まで送ってもらい、津山線で岡山・山陽本線に乗り換え中庄駅へ。そこからタクシーに乗って約10分。やって来たのはコンベックス岡山。そう、続いて音に溺れるのは、半年前から待ちわびていたRADWIMPSのコンサート!先に来ていた姉と合流し、開場まで1時間程待つ。まずとにかく、すごい人。グッズ販売・トイレ待ちにも長蛇の列。元々人が多いところが得意でないのと、ほぼ毎日両手で足りるくらいの(片手の日もある)人にしか会わない生活のせいか、開演前にかなり参りかける。 翌日は、前日ミニコンサートをされたメンバーを含む、新日本フィル室内楽アンサンブルの皆さんによる弦楽四重奏・木管五重奏の演奏、エスパス管弦楽団との共演で、ベートーベンの交響曲第7番を聴く。 その夜も宴が開かれ、喉が潰れてしまう程、更に溺音したのでありました。
色んな楽器、色んな音楽に触れられる、こんな贅沢な機会があって、こんな豊潤な時間を過ごせることを、改めて幸せに思った2日間。 |
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