毎年毎年
悩んでいます。

尻が揺れるのよ〜 体重いのよ〜 ももとももとが〜つなが〜る〜の〜
などと珍島物語の節にのせて歌い始めたらもう既に末期である。

太った。

食さねば、 痩せるものだとわかっている。それを無視して食べるのだから肥えてゆくのは当然なのだが、どうしても、ああ〜今日もおいしかった〜 の幸福感が勝るのである。そしてどうにも肢体の重さに耐え難くなり、冒頭のテーマが流れる頃には、正に「重」症化しているのである。

長期戦はまず無理なので、とりあえず1週間のダイエットに挑むことにする。といっても食べはする。量を減らす試みである。

ダイエット中でもたんぱく質は摂った方がいいと聞いていたので、積極的に豆を食べることにする。幸い大豆・豆製品は大好きである。野菜と豆のスープ、煮豆、白和え、豆入り豆腐ハンバーグ・・天国である。
ふと、チリコンカンを作ってみようと思い立つ。タイかどこかの料理と記憶しているが(後日無印でメキシコ料理と判明。適当な記憶だ)、材料も作り方も知らないので、想像上のチリコンカンである。生姜(何の料理であろうと入れる食材)と人参、盛大に芽の出た玉葱を粗みじんにして炒め、ミートソースの缶詰(トマトソースやミートソースがない時はハヤシライスの素を入れる)と水で戻して圧力鍋でやわらかくした大豆・チリパウダーを投入。水分がなくなるまで時々混ぜながら煮る。最後にバルサミコ酢と味噌を少し加えて完成。家中が誠に良いにおい。パンにのせたりしていただく。思わず鍋から直接すくって食べてしまう程旨い。

発酵食品もダイエットにはまた良かろうと、常々作りたいと思っていた甘酒を作る。何年か前にいただいた勝山の酒蔵・辻本店の甘酒が非常に美味しかったのがずっと心に残っていたのだ。しかも我が家の冷凍庫には、味噌をつく際に作った麹(菌の繁殖が進んで緑色)が実に6年以上もの間ええ子をしてお休みになっており、なんとかしたいと思い続けていたのである。
玄米の甘酒が作りたいので、玄米をやわらかめに炊き、麹と混ぜる。それを鍋に入れ、大きなタオルでくるんで保温。時々鍋ごと湯煎にかけて温め、混ぜてからまた包むを繰り返していると、水分が出てきて甘い匂いがし始める。すごいなあ、生きていたのだなあ 麹。すごいなあ 菌。2日程で完成。玄米の粒粒が結構残っているので(出来たら軽くミキサーにかけるものらしい)、飲み物というより食べ物に近い。ごはんじゃし、これで1食いけるんじゃないの?と思ったが、甘すぎてとても食事の替わりにはならなかった。かなり甘い。けど旨い。麹が緑だったので、見た目は泥水のようになってしまったが、人にあげるでなし、旨いのでよい。
菌の働きに感心した初の甘酒作りであった。

・・・・

ああ!痩せようとしているというのに何故こうも美味しいものばかりこさえてしまうのか!量を減らす努力が無になってしまう!かといって、まずいものなど食べたくもなし!
ダイエットって、たいへんだなあ・・・

 

 
     
この胸の
ときめきを!


1月末にお仕事関係の方とお会いする機会があった時素敵なのを頂戴し、「ちょっと早いけど」と母から贈られ、その恩恵を受けといてなんなのですけどね。

面倒なのですよ。 バレンタイン。
好きにしていただいたらよいのですよ、別に。やりたい方が。ご自由に。
しかしこの時期世の中総出で、何もかにもをバレンタインにこじつけて、フェアだディナーだ特集だ ともう、テレビやラジオまでそれに関する話題ばかりで、廃止しろとは思わんけれども、あまりにそのこと一色なもので、毎年辟易するのである。商業的なにおいがするし、もう義務的な感じがするというか、特定の相手が居る人があげなければ人間性を疑われる恐れを含んでいるような、なんかおかしなイベント化されているように思えて、なんだか年々冷めるのである。甘いものに飛びつかないので、興味をそそらないだけなのかもしれないけれども。

あまりに興味がなさ過ぎたのか、その日もまるで、正にバレンタイン当日であることも忘れ、ソファで新聞を読んでいたのである。玄関のピンポンが鳴り、郵便屋さんが荷物を持って立っておられる。なんか注文したっけなと考えながらハンコを用意。手渡された小包の、品名欄を見てドキーとなった。
「チョコレート」。
え−−−−−−−−−−っ!!!
送り主様は可愛らしい女子高校生。
えーーー!なにーえーわーーありがとーー!えーー!!
全く思もかけないことに、うろうろしながら1人でわあわあ言い続ける。
えー、ちょ、なにこれ、何この気持ち。
なにこれ、こんなニヤニヤするもん?
彼女がわたしに、チョコでもやるかと思ってくれたその心が、わたしの全く知らない間に、チョコを選び、送ってくれた、わたしに割いてくれたその時間が有難い。
いや待て、最近は友チョコなる習慣も新たに生まれているげな感じじゃし、彼女にとっては「飴あるけど食べる?」とお友達にあげるような、大変日常的なほんのライトでポップな(?)事柄である可能性もあるので、あまり大仰に喜びを表さない方がよいかもしれぬな。
などと思いながら、チョコを見るとにやけるのである。我ながら気持ち悪いし、完全にはしゃいでいる様が非常に恥ずかしい。

大人な態度でクールに御礼を申し上げ ることは全くできず、いちばんストレートな表現で嬉しさをお伝えし、大人な雰囲気など微塵もない相当なしどろもどろ具合でお話ししたのであった。

バレンタイン当日チョコレートをもらうと、こんなに浮かれるものなのですか。今回初めて、バレンタインにそわそわする殿方の気持ちがわかった気がする。

いや。
違うか。バレンタインなぞ忘れていたわたしにとって、これはなんでもない日に思いがけず思いがけない方から思いがけない贈り物を受け取ったというドキドキであって、バレンタインだから ということではないんでないの?誰かくれるかなーと思うてそわそわしとったわけでもないし。
としつこくバレンタインへの抵抗を示してみるのであった。

ええ歳して可愛い女子高校生からチョコレートをもらって、てんやわんやになる人の気持ちはよくわかります。

 
     
すばらしき日曜日

待ちに待った新日本フィルのコンサートが、2月16日、真庭市のエスパスホールで開催されました。
チケットは完売だったそうですが、当日もチケットを求めて窓口に来られている方が次々にあって、職員さんが対応に追われていました。
ホールにはいっぱいのお客さん。
オーケストラは小さめの編成だったのですが、それを全く感じさせないさすがの迫力。当たり前だけども美しい音!美しい音!!当たり前だけども!!
感激で始終ゾクゾクしっぱなしで、風邪をひくかと思いました。
ついCDみたいと思ってしまったのですが、CDというのはある一定範囲の音しか読み取れないものらしいので、CDみたいなわけはないのですが、それ程音に歪みがないというか、ハーモニーが見事すぎるというか、重ね重ね当たり前なのですけれども、皆さん「それが当たり前」という世界におられるのだなあと。
音痴と言われて大きくなり、今でもリズムだ拍だを無視して、超個人主義的歌唱法で主に音楽に対しているわたしには、こんな大人数の中で呼吸を合わせ、動きを合わせ、音程を合わせて、人の心を打つ音楽なんて作れない・・と改めて思い知らされ、協調性のない自身の生き様が浮き彫りになるなど、色々と思うことの多い演奏会でありました。

大変貴重で贅沢で幸せなひとときでありました。
今度新日フィルのフルオーケストラの演奏が聴けるのは一体いつになるのだろうか・・
ちなみにエスパスには毎年、室内楽アンサンブルとして、新日フィルのメンバーがいらっしゃいます。
アンサンブルも、オーケストラとはまた違った魅力が満載です。
こちらの演奏会も是非沢山の方に、生で!聴いていただきたいです。

 

 


     

 

 

 


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