昔はもっと寒かったよね。

夜冷えるなあと思っていたら、朝起きると寝所が0℃。
朝ごはんを食べて色塗りの作業をしようと仕事の部屋へ。さあ始めるぞと筆を洗う水を入れた容器に筆をつっ込み引き上げると、磁石に砂鉄が付くように、シャーベット状の氷ががさーーと筆に付いて上がってきて、唖然とすると共にやる気が消沈。
2階の手洗いの排水管が凍り、えらい目に遭ったのも丁度去年の今頃だった。そんな、来た人が怒って帰ってしまう程寒い我が家で、湯たんぽひとつで暮らしております。(理由→極度の面倒くさがり)

 

 

道楽もんの資質有り。

そんなことをしている場合ではないのだけれど、見ておかないと後悔しそうだったので。
新見美術館『茶碗の美展』。
まるで茶道の素養を持ち合わせていないのはわかっているが、お茶道具が好きである。お茶に限らずこまごましたものに心惹かれるのかもしれない。昔京都で『京焼』という展示を見てまあとにかく感激したことがある。模様・色使いの巧みさ・デザイン・柄の配置・・・自分のどストライクのタイプに出会うと、手の中に収まってしまうあのお茶碗というものに、切ない溜息を漏らし、憧憬の眼差しに口半開きで時を忘れて見詰め続けてしまう程のときめきをおぼえる。
有難いことに新見までは列車に乗れば1時間程で連れて行ってくれる。列車が大好きなので行くのも楽しい。駅に着いてから美術館までの途中にある地下通路も大好きなので徒歩でも楽しい。
ああ、やっぱり来てよかった。見ておいてよかった。仁清写しや青磁など好みのものが次から次へと・・・ここのところ出力することの多い日々だったけれど、これで美しいものをわたしの中に入力できたという安堵感にも包まれつつ鑑賞。それにしても家の近所に美術館があるなんて、なんという誉れ、贅沢なことだろうと思いますよ、近隣の方々・・・
そして、新見に来たらここへ寄らずに帰りょうかというお店へ。とろとろと歩いていくと、5メートル程先までそのかぐわしい香りが!以前、列車の時間までふらふらしていてたまたま出会った、小さな商店街のお肉屋さん。その店内で注文を受けてから揚げてくださるコロッケやメンチカツなどのおいしさに一発で虜になったのである。近くの高校の生徒達もやってきて10コ・15コとまとめ買いしていったりする。今回もわたしの前に男子生徒が2人出来上がるのを待っていた。お願いしたメンチカツとじゃがハムコロッケは、帰りの列車を待つ間に胃の中へ。ああもう再来せずにおらりょうか・・・
美しいものと美味しいものをインプットした4時間程の小旅行でした。

 

 

 

開店万歳!

勝山にパン屋さんが出来るとな!?
そんな話を秋に聞いてから、今か今かともう楽しみで、待ちに待ったパン屋さんが2月16日ついに開店しました!
パン屋 タルマーリーさん。
材料・作り方・気持ち、沢山のものにこだわって、思いを込めてパンを作り、お客さんにお届けしているパン屋さんです。元々は千葉でお店をされていたのですが、その時から大変な人気、全国にファンがいらっしゃるそうで、そんなお店がこんな近く自分の身近にやってくるなんて、その場に立ち会っていてもなんだか不思議な感じです。
お店の方々も本当に素敵な方ばかりで、実際作業販売の様子を見せていただいていても、パンが出来ていく様を見ているだけでも楽しいのですけど、きっと開店までの準備で随分疲れておられるでしょうに、皆さんが止まることなく忙しく動いている中に、スピード感のあるワクワクしたもの、湧いてくるような高揚が感じられて、見とれてしまうようでした。
使うものを厳選し、時間をかけて作られるパンたち。(ちっとも詳しくもないし食べ歩いたこともないものの)元々こういうパンが好きですが、口に入れた途端に「おいしい!」と叫び、渡されたら渡されただけずっと食べ続けてしまえると瞬時に確信し、その映像が浮かんだ程、タルマーリーさんのパンに一口惚れしてしまいました。人も味も好みがあるものですが、わたしは大好きだ!!
決して安くはないかもしれませんが、大きなパンは切り売りもしてくださるので色んな種類を少しずつ味見することもできるし、購入したパンやパイ・クッキーなどを店内でお茶を飲みながら食べることもできます。
お店の営業は木・金・土・日の4日間。これからパンの種類も増えるというし、お店が開店するだけでこんなに楽しみだったのに、これからわたしいつまで楽しみできゃっきゃしてしまうのだろうとちょっと自分が心配ですが、タルマーリーさんのある生活が日常になってしまうくらい長いお付き合いをしていけたらいいなと考えてうっとりしています。
勝山の町並み保存地区の通りにあります。皆様も是非お運びを。

 

 

今日も1日頑張った!

先月末、風邪で倒れる前々日に両親が岡山へ行くというので便乗し、あわよくばFabrique451さんに寄ってやろうと企んでいたところが、珍しく南でも雪が舞い、南でこれならいわんや北をやということで、父が即刻退去を申し渡し、慌てて帰宅。至極当然、わたしとてきっと同じ行動をとったに違いない。しかし北に雪はなく、わたしの思いも遂げられず、その憤り様がよほど尋常ではなかったのであろう、後日母があいまいだったFabriqueさんへの行き方を調べ、一緒に行くかと言ってくれた。どうしてもみたい展示もあり、互いの都合の良い日に行くことを決めた、その当日。目覚まし時計かと思ったら電話の呼び出し。まさかの寝坊・・・!そして雪!!母が道は大丈夫そうじゃけどと電話をしてきた。母の車のタイヤはノーマル。電話の向こうで狂気の沙汰と猛反対する父の声。もう少ししたら雪も溶けてしまうだろうと行くことを決めるも、急いでごはんを食べ、顔を洗って鏡台へ向かい、いつものように髪を留めると、バキッという音と共に髪留めが粉砕飛散。これは行くなということか・・・?と気も塞ぎ、別の日に1人でバスで行くと母に電話。母曰く「まあええがな」で変更なし。
早めに昼ごはんを食べて出発。晴れたり曇ったりするものの道には全く雪はなく、なんとか岡山へたどり着く。どうしても観たかったのは林原美術館での「うるわしきうるしの美展」。美術館所蔵という調度品などの数々と堪能。中でもああこれ実際使ったんだろうなあと思えるような少し色のはげた部分も残す貝合わせの貝や、めがね屋さんのラックにかかっためがねのように展示された様々な材や模様の櫛には、ケースにへばりつき(すいません、時々鼻が当たりました)首を振りながら、ため息をつき続ける。いつも大変素晴らしいものを見せてくださる林原美術館よ永遠なれと思う。
そして、母とどこを曲がるのどこ行くんじゃのどの車線ならの早よー言えーのとわあわあ言いながら、初の自力(?)でFabriqueさんへ。車を降りた途端、そういえばわたしまだ2回程しか来てないし、いっつも一緒の方と今日一緒じゃないけどわかってくださるだろうかと不安になるもそれも杞憂に終わり、ほっとして店内を物色。お店には小学生の女の子たちも。こんなお店が近くにあって幸せねーと羨む。お話はしたいし本は見たいし雑貨は見たいし、気がそっちこっちにいきながら、まずは目的のジャムといつもいつも気になっていた石鹸を選定。プレゼントにと思っていたジャムをラッピングしてくださる手に見とれ、わたしがもれなく飛びついてしまう色をしたフランスのお皿に後ろ髪ひかれつつ、もっと居たいなあと名残もつきねど、また必ず近いうちに訪れることを(勝手に)誓っておいとまする。ああもうあの扉を閉める時の淋しさと言ったら!これから暖かくなるので来やすくなるかも。
遅くならんうちにとすぐ帰路につく。とみせかけて途中でお茶を飲む。
普段運転することも少なく、長距離など滅多にしないので緊張するが人と一緒だと何となく安心する。市内は自信がないので途中で代わろうかと話していたが、結局全行程わたしが運転。したはずだったが、母 家に着くなり開口一番「はーくたびれた」。付き合ってもらって申し訳ないし、そりゃあ当然と思うが・・・なんとも複雑な心持ち。しかし母のおかげで無事Fabriqueさんにも行けたし、朝の様々なことを思って何かあるのではと終日恐れたが何事もなく家にも帰ってこれたし(猫が飛び出して急ブレーキ踏んだけど)、充実の1日でありました。

 

後日、買ってきたアリムナさんのジャムをいただいたら、この甘いものが苦手なわたしが止まらなくなる程激旨でした!わーん またいただこー!種類がいっぱいで迷っちゃうのです!

 
 

 

 

 

 


Copyright © 2009 matsuda shiro All Rights Reserved