流行りというものにまるで疎い。
毎年何色がトレンドか、今何が人気を博しているのか全く知らない。昔i-pod nanoが流行っていた時、i-podってなんですか?と訊いて慌てられた程時流から外れて生きている。
そのわたくしが、大流行にのって風邪をひいた。
1日目:朝早起きして岡山へ行ってやろうと企てていたのに、目覚めた途端息苦しい程喉が痛い。行くかやめるか迷ったが、目覚ましを止めながら無理だと悟る。体中が痛い。足はわかる。前日久々に心臓破りの坂道を自転車で上り下りしたからだ。腕もわかる。電動の泡立て器がないから、もったりするまで手動で卵を撹拌し続けたからだ。肩も背中も腰も自転車か撹拌のせいだろうが、腹筋まで痛いのはなぜか。
自分の体ではないように重くて痛い。とりあえずごはんは食べたが咳もひどく気管がはりつくように喉が痛む。早く治すためにこの1日を犠牲にすることに決め、布団に入って1日過ごす。
2日目:咳がひどい。相変わらず体中と頭が痛い。咳に加え鼻水も出始める。あれだけ生姜を食べて寝てもよくならないとは・・・今までの風邪とは違うのか?ごはんを食べる以外何もできない。夜お風呂に入って体を温めることにするも、このタイミングで?というタイミングで湯が出なくなる。風呂を断念して眠る。
3日目:喉が少しよくなったよう。体は痛い。布団からは出るが頭が痛くて起きていられないので、応接間という名の温室のソファーに横になって新聞を読んだり眠ったり。日曜日に電気温水器の修理を頼むのは申し訳ないので次の日来てもらうことにして、しかれど締切前でもあるまいし3日も風呂に入らんというのはどうなのと思い、割と近くにある温泉へ行くことに。ワンコインでお釣りがきて、ゆっくりあったまれて本当に有難き幸せ。入っていると雪が降り出し、相当迷ったけど自転車で来なくてよかったと思う。帰るまでに冷えきって、風邪を悪化させるとこだった。
4日目:朝から修理の方々がやって来て、よろよろしながら応対。昼頃から湯が出だす。これまた有難き幸せ。横になっているせいか背中や肩が痛く頭痛もする。よってこの日も何もできず、食べて寝るのみ。今まで風邪ひいたか?と思ったら、大量の生姜を入れたあったかい何かを食べて一晩寝れば治っていたのに、今年に入って胃はやるし風邪ひくの2回目じゃし、1つ歳とっただけでこんな体にガタがくるか?と愕然とするばかり。寝ている場合ではないから余計に憤る。冬至に柚子湯に入らんかったけんか?
5日目:頭は痛いがだいぶよくなってきた感じがするも、関節に突然びっくりするような激痛が走る。母と電話をしていても「いたいたいたいたい!!」と声をあげてしまう程の痛みが頻発。左肘の内側がいちばん多く、時々腰の下の方、右手首辺りにもやってくる。相変わらず縦に起きれないので、ソファーに横たわって本を読んで過ごす。弟がインフルエンザにかかったために祖父母の家に避難中の姪が作ったケーキのおすそわけが届く。フルーツのグミを散らし、きのこの山をぶっ立てるという斬新なデコレーションに度肝を抜かれる。たけのこよりきのこ派のわたしには嬉しいチョイスである。
6日目:咳は残るもだいぶ体は動くようになる。肩こりがひどく、それによると思われる頭痛もかなりのもので、目(眼球)を左右に動かすだけで頭蓋骨を両側から万力で締められるように痛む。胃に引き続き、体がよっぽど怒っているのかと申し訳ない気持ちになりながら、本を読んで過ごす。
7日目:頭は痛いし咳は出るが、起きて作業できるようになる。勝山・西蔵での展示用の絵の着色開始。い、今頃!この1週間、体を休めるというよりは、体の絶不調に苛まれ続けボロボロに消耗し切った(そして爆発的に白髪が激増)という方が正しい気がするが、もう諸悪の根源は他でもないわたくし自身であることを重々反省し、体に早く平穏を取り戻していただきたいと願うばかりである。
友人曰く「インフルちゃうん」。でも熱出んかったし。勿論全く計ってないけど。
やっぱり流行りものとは相性悪いんかなあ・・・ |