新年初大雪

お昼を過ぎて、机の前に座したものの耐えられない程眠くなり、机に突っ伏して1時間程うたた寝してから目覚めると、目の前の窓の外が真っ白になっていた。
朝布団の中でぐずぐずしながら、そういえばまだこの冬こりゃ今日はもう出れんぞという程雪積もってないなあと丁度思っていたところ。ああ今日からお仕事という方も多いだろうに、帰りがなかなか大変ねえと降りしきる雪を見ながら思った午後でありました。
夜の間に降り積もって、朝カーテン開けたら「あらまあー!」というのも好きだけれど、昼間にどっどっどっどっ積もっていくのもなんかどきどきするものだなあ。
夕方頃長靴でグイグイいわしながら雪を踏みしめポストへ向かっていると、皆さん車の通りの多い道の雪かきをしておられました。おやさしいわ。

 

 

胃かる

バチであるとしか言いようがない。
だってその消化力たるや、中にエイリアンが入っているのじゃなかろうかという程じゃし、その抵抗力たるや、ちょっとやそっとの腐り具合では なんの反応も示さん程じゃし、とにかくその強靭さと忍耐強さをあまりに過信しすぎていたのだ。
胃が怒った。
年末年始は必ず太るので気を付けていたつもりだったのに。雑煮の餅も我慢して2つにしとったのに・・・おいしかったものだから。だって入るものだから。出されたものを次々食べて・・・そしてヘルペス。もうテキメンなのである。胃をやると即座に口の周辺にヘルペスが出る。食べ過ぎましたと顔に書いているようなものである。また今回近年稀にみる大量出現&広範囲。この状態がストレスになって余計胃にくる。
わたしが寝ていようと起きていようと歩こうと座ろうと、わたしの意志とは関係なく勝手に働いてくれる臓器の皆さん。わたしの体の中にあって、わたしとは別に生きている感じの方々。こういうふうにして苦情を申し立て、抗議行動をされるのであるが、そうなるまでにしてしまうわたしへの、まさにバチなのでありまして。胃にお伺いを立てながら食事をする日々。
あまりに口がひどいのでマスクをしていると、時節柄風邪ですか?と尋ねられる日々。「おとどしもやったんですけど、食べ過ぎて・・・」とわけを話せば、「あ、なんか去年も言われてたような・・・」「えっ」。正月明けの恒例行事か!もちつき 紅白 ヘルペスか!!バカか!この学習能力のなさ!!
初めて聞こえた気がする、胃の重い声。
「臓器は人を選べないのよ・・・」  

 

 

1週間
倒病記

流行りというものにまるで疎い。
毎年何色がトレンドか、今何が人気を博しているのか全く知らない。昔i-pod nanoが流行っていた時、i-podってなんですか?と訊いて慌てられた程時流から外れて生きている。
そのわたくしが、大流行にのって風邪をひいた。

1日目:朝早起きして岡山へ行ってやろうと企てていたのに、目覚めた途端息苦しい程喉が痛い。行くかやめるか迷ったが、目覚ましを止めながら無理だと悟る。体中が痛い。足はわかる。前日久々に心臓破りの坂道を自転車で上り下りしたからだ。腕もわかる。電動の泡立て器がないから、もったりするまで手動で卵を撹拌し続けたからだ。肩も背中も腰も自転車か撹拌のせいだろうが、腹筋まで痛いのはなぜか。
自分の体ではないように重くて痛い。とりあえずごはんは食べたが咳もひどく気管がはりつくように喉が痛む。早く治すためにこの1日を犠牲にすることに決め、布団に入って1日過ごす。
2日目:咳がひどい。相変わらず体中と頭が痛い。咳に加え鼻水も出始める。あれだけ生姜を食べて寝てもよくならないとは・・・今までの風邪とは違うのか?ごはんを食べる以外何もできない。夜お風呂に入って体を温めることにするも、このタイミングで?というタイミングで湯が出なくなる。風呂を断念して眠る。
3日目:喉が少しよくなったよう。体は痛い。布団からは出るが頭が痛くて起きていられないので、応接間という名の温室のソファーに横になって新聞を読んだり眠ったり。日曜日に電気温水器の修理を頼むのは申し訳ないので次の日来てもらうことにして、しかれど締切前でもあるまいし3日も風呂に入らんというのはどうなのと思い、割と近くにある温泉へ行くことに。ワンコインでお釣りがきて、ゆっくりあったまれて本当に有難き幸せ。入っていると雪が降り出し、相当迷ったけど自転車で来なくてよかったと思う。帰るまでに冷えきって、風邪を悪化させるとこだった。
4日目:朝から修理の方々がやって来て、よろよろしながら応対。昼頃から湯が出だす。これまた有難き幸せ。横になっているせいか背中や肩が痛く頭痛もする。よってこの日も何もできず、食べて寝るのみ。今まで風邪ひいたか?と思ったら、大量の生姜を入れたあったかい何かを食べて一晩寝れば治っていたのに、今年に入って胃はやるし風邪ひくの2回目じゃし、1つ歳とっただけでこんな体にガタがくるか?と愕然とするばかり。寝ている場合ではないから余計に憤る。冬至に柚子湯に入らんかったけんか?
5日目:頭は痛いがだいぶよくなってきた感じがするも、関節に突然びっくりするような激痛が走る。母と電話をしていても「いたいたいたいたい!!」と声をあげてしまう程の痛みが頻発。左肘の内側がいちばん多く、時々腰の下の方、右手首辺りにもやってくる。相変わらず縦に起きれないので、ソファーに横たわって本を読んで過ごす。弟がインフルエンザにかかったために祖父母の家に避難中の姪が作ったケーキのおすそわけが届く。フルーツのグミを散らし、きのこの山をぶっ立てるという斬新なデコレーションに度肝を抜かれる。たけのこよりきのこ派のわたしには嬉しいチョイスである。
6日目:咳は残るもだいぶ体は動くようになる。肩こりがひどく、それによると思われる頭痛もかなりのもので、目(眼球)を左右に動かすだけで頭蓋骨を両側から万力で締められるように痛む。胃に引き続き、体がよっぽど怒っているのかと申し訳ない気持ちになりながら、本を読んで過ごす。
7日目:頭は痛いし咳は出るが、起きて作業できるようになる。勝山・西蔵での展示用の絵の着色開始。い、今頃!この1週間、体を休めるというよりは、体の絶不調に苛まれ続けボロボロに消耗し切った(そして爆発的に白髪が激増)という方が正しい気がするが、もう諸悪の根源は他でもないわたくし自身であることを重々反省し、体に早く平穏を取り戻していただきたいと願うばかりである。

友人曰く「インフルちゃうん」。でも熱出んかったし。勿論全く計ってないけど。
やっぱり流行りものとは相性悪いんかなあ・・・

 
 

 

 

 

 

 

 

 


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