むしろわたしが施されたい!

野菜でも魚でも、干すとめっぽう旨いのだと聞き、既に実行中の生姜・切り干し大根に続き、えのきと椎茸を干してみた。
そういえば鯖があったよね と、丁寧に三枚におろされたそれを、日の当たるところへ置いてみた。ほどなく、ついぞ見かけない程の大きな蠅がやってきたので、平たい容器の中に鯖を並べ、同じ大きさのざるを上からかぶせ、より日当りのよい場所へへ動かした。
昼食後、2階で仕事中、様子を見にベランダから下をのぞいたその時の心境を、とても言葉では表現できない。
誰のせいでもない。ざるに重しをしなかった、横着をして2階に干さなかったわたしが悪い。わかっている。わかっているけれど、干せばどんなに旨くなるものだろうと、夢見心地で、明日の朝食を思い描いていたその間に、片身2枚、計 鯖1本分が、忽然と消失していたら・・・!
また上手い具合にざるを動かしているところが、怒りと無念さを増幅させ、いたたまれなさを倍増させる。どんな風に旨げに鯖を食んでいるだろうと思うと、まあ食べた方は喜んどんじゃけん、それでええがというように気持ちを持っていくこともできず、とにかくただただ落ち込むのみ。

70代の友人に、猫に鯖を盗られたと言うと、「今でもそんなことがあるん!私らが子供の時、母親がよう言ようたけど!」と驚かれました。

 

 

そういえば新聞の占いに「誤解されている」 と・・・

朝、洗濯機を回し、台所に戻って来たところ、猫の声がする。外に猫が来たかな?と思い、見に行こうとすると、やたら近くで声がする。ええ?と思い、どこにおるんと振り向いた時、テーブルの下から三毛猫が!!開けていた勝手口から入って来たと思われるが、ちょっとーー!と言うと、逃げもしないで呑気に「みゃー」。「みゃーじゃないわや、出てーや もー!」と慌てて追うと、勝手口から外へ。なおもこっちを見ながらみゃーと言うので、みゃーじゃあるか!と一喝すると、どこかへ消えた。
昨日は表の鉢の辺りにトラ猫がおったし、さてはぬしらがわたしの鯖をーーー!!エサもろうた思うてなつきゃあがってー!あげるつもりで置いたんじゃないわ!!わたしの貴重なたんぱく源をーー!!
このドロボウ猫ーッ!!えーーーん

 

 

LLIO

 

 

リリオと読みます。
Lady living in Okayama。
岡山で発行されている女性誌です。
今月10日に発売になったこのLLIO 冬号に、わたしの単行本をご紹介くださるというお話をいただいたのが先月のこと。なんとまあ酔狂なことをと思いつつも、有難くどうぞよろしく申し上げていたのですが (本当に有難うございました。)、送ってくださったその本を拝見し、驚いたことといったら。
本当に編集部の皆様には申し訳ないことに、実のところ、LLIOという雑誌を存じ上げずに今に至っており(もしかしたら目にしていたのかもしれないのですが、女性誌に深く触れる習慣がないために、岡山の雑誌とも何とも思わずに終わっていた可能性が高い)、こんな素敵な雑誌があったのかと、本当に驚嘆してしまったのです。
満載の写真も、どれもこれも美しく、構図やピントのあわせ方・(チョコレート特集だったのですが)小物との取り合わせなど、わたしはカメラも写真も全く詳しくないけれど、心躍らすものばかり。
おかしな表現で、LLIOさんには怒られるかもしれませんが、読後最初に浮かんだ言葉が、『甘すぎない』。下世話な感じはないけど、どこか身近で、お高くとまっていないのに安っぽくなく、まるで手が届かない程ではない上質感が漂っているというか、品の良さが感じられ、こんなに心地よく女性誌を読んだのははじめてではないか?と感動すら覚えました。
載せていただいたからええことを言おうと思うとんではなく(巻末の占いで自分の星座になかなかええこと書いてあって、ちょっと気分がようなったのは事実ですけど)、わたし個人の感想なので、他の方はどう思われるかわかりませんが、地方でも、こんな品質の良い本が作れるのだなあと、作られた方々の御苦労を思い、センスのよさに感服しながら、堪能させていただいたのでした。

次号は来年3月発売とのこと。次は何の特集があるのか、大変楽しみです。

Best手みやげ、参考になるなあ。

 

 

 

 

冬至

この日にかぼちゃを食べると風邪をひかんのだと言いますが、「ん」のつくものを食べるとよいらしく、お昼にだいこん・にんじんなどの野菜を入れたうどん(ラーメンとどっちにしようか迷ったけれど)を食べ、夜は出掛けたのですが、図らずもてんぷらやハンバーグ、おでんやみかんをいただき、「ん」で胃を満たした後、柚子湯に入り、しっかり冬至の1日を送りました。
寝る前気付きましたけど。あ、南瓜食べてない。
冷凍庫のかぼちゃのスープを溶かそうかとだいぶ悩みましたが、結局すいみんを取りました。

 

 

ついにこの日が・・・

なんなのだ。昨年、心やさしい知人に泣きつき、年賀状を作っていただいたのが、ついひと月程前のことのようではないか。
おかしいと父に訴えてみても、何がおかしいんならと一喝され、母には無駄に年を取ると非難されるだけなのですが、なんなのだろう、誰かこのメカニズムを解明している方がおられたら、是非とも教えていただきたい。時の流れに身を任せるしかないのだけれども、あまりに激流すぎやしませんか。

ともあれ、この1年、初めての地に赴いたり、様々な方にお会いしたり、色々とお世話になりました。
初めての方にお会いしたり、何かを始めたり、何かの輪に入れていただいたりする際、とにかく小心で、すぐ胃を荒らしたり、緊張するたちなのですが、有難いことに今年お会いした方々は、皆さん愉快で素敵な、お話しするのも楽しくなる方ばかりで、中でもわたしの親くらい年上の方など、わたしよりも若々しく快活で、それでいてお話はそれまでの経験に裏打ちされた含蓄のある言葉に溢れ、笑わされ、感服いたします。
また、大胆なまとめ更新をしながら細々と続けているこのホームページも、見てくださる方がいらっしゃるようで有難いことでございます。先日、以前とてもお世話になった方が、ご自身のページに紹介してくださっているのを知り、大変恐縮いたしました。誠に有難うございます。嬉しゅうございます。ほとんど食べる物のことばかりで、世にさらしてよいものかと自問する日々ですが、何か新たにお知らせできることを目標に、こそこそとやっていきたく思っております。

普段から、大きな顔をして1人で生きているような傲慢さを全身から漂わせながら、その辺をよろよろしているわたしですが、色々な方に助けられ、元気をいただき、なんとか生きながらえております。きっと何のお返しもできてはおりませんが、今年もお世話になりました。来年もひとつ、お付き合い願いたくござ候でございます。

   

 


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