新年

2010年だそうですが、母のおせちの旨さと、餅を消費しなければという責任感と、しもやけが激増したストレスでしょうか、明けまして早々、口にヘルペスができました。

本年もよろしくお願いいたします・・・

 

 

おかしけりゃあ笑えぇ(祖母の口癖)
やっとヘルペスが治りかけたかと思ったら、右目の目頭(下)が腫れました。目をこする癖のせいかもしれません。
姉に会った時、腫れたと言うと、「なんか今日、あんた顔がおかしい思うたんじゃ。」。
大変気の毒がってくれたのだけれど、なんでしょう、なんでしょうな、この、姉の言葉を反芻して感じてしまう、別の切なさ。
 

 

仕掛けた罠に自ら掛かる。
〜思い込みこそ人生だ〜


 

1984 冬号より

わたしが生まれる前からも含め、昔の『暮しの手帳』が我が家にはある。子供時代は、藤城清治さん・絵の、おはなしの頁か食べものの写真しか見なかったが、ここ数年、1冊ずつ全頁に目を通そうと試みている。
その内容たるや実に濃く、坂本九氏やサトウサンペイ氏の文章に出会うこともできるし、読者からの投稿文もそれに負けない面白さである。料理の頁を見るのも楽しく、頁の隅に3行程で紹介されている献立でさえ見逃せない。
ただ、その『暮しの手帳』を置いている場所が(大変失礼ではございますが)厠であり、したがってそこへ用がある時にしか読み進むことができないために、その試みは遅々として進まず、また同じ所を読んでは戻り、読んでは戻りして、一冊読破長期化に益々拍車をかけている。

というような事情はさておき、ある号の、田辺聖子氏のエッセイ文中、頁左下に小さい枠に囲まれたレシピを見つけ(左図参照)、少なからず驚いた。
「かきのバタ焼き」。バターを「バタ」、スパゲッティーを「スパゲチ」というくらいのことにもはや驚きはしない(なにしろ「はちける白」ですから)。へー、塩コショーしてバターで焼いて、おろしポン酢か〜・・・へえぇ・・・・・・柿をなあぁ・・・・・・
なんて斬新な料理であろうと思いつつ、丁度柿をもらっとったし、やってみようかー、たっぷりのバタは抵抗あるけど・・・それにしてもおろしポン酢かー・・・  と、焼ける柿の様子を思い浮かべながら読み返す。ほんでも切り方書いてないよなあ、輪切り?くし形?丸ままか?でも丸ままだったら塩コショー付かなそうじゃしなあ・・・校正ミスかなあ、まさかなあ などと思いつつ、ヒントを求めて2度3度と読む。

そんなことを繰り返し、数日が過ぎたある日のこと、まだエッセイを読みながら、やはり気になってレシピに目を遣り、おろしポン酢かー・・・とやっていたその時。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(レシピを見つめながら)・・・・・・・・・・・牡蠣・・・?

あの、それまで全く思いもしなかったことに、いきなり気が付く瞬間て、一体なんなのだろうと思う。シナプスが回路に云々するとかかもしれないが、誠に謎。
そして全てに合点がいき(牡蠣におろしポン酢はさぞ旨かろうよ)、なぜ自分がかきを柿と読んだのかを考えた際、その時たまたま柿が身近にあったことと、レシピの枠内の挿絵が、梨かなにか果物と思われるものであったために、木になる柿と信じて疑わなかったことが原因であると思い至り、つくづく人間とは、先入観と思い込みで生きていることよと痛感させられた事件であった。

 

余談ですけれど、柿を薄めに輪切りにし(縦でも横でもお好きなように)、パンの上に並べてトースターで焼くと大変おいしいですな。わたしは、バタもポン酢も付けない派です。

 

 

喜ばれない化石

目が悪くなることを恐れ、できるだけパソコンに近付かないようにしてきたために、キーボードを見ないでそれを叩くことはおろか、各キーの意味、用途も殆どわからず、使わなければいけない段になって、当然ながら、見事に支障をきたしている。とにかく打ち間違う。そして同じことばかり繰り返す。おかまと(「おかもと」さんと打ちたい)おかまや(「おかやま」けんと打ちたい)と何度打ち、腹立たしさに何度ぐおぉと唸り、頭を抱えたことか。
複数のキーを同時に押し、パソコンを自在に操る人なぞ like a 手品師である。
などとすっかり音を上げていると「今の時代、パソコンぐらいできにゃあいけるもんか!化石になるで!」とここぞとばかりに母が言うので、「ええがな別に!シーラカンスだって生きとるがな!」と言い放つと「それとこれたぁ違うがな」といたく困惑しており、後日、姉に告げ口をしたらしく、姉にまでやんわりと叱責されました。「シーラカンスじゃったら、みんな、わーー言うて喜ばれるけど、おまえは、わーー言うて喜ばれまぁが」。

 

 

 

膝が泣いている

 

 

 

 

 

 

 

3センチ以上のヒールの靴をはいて一日中過ごす。そんな生活とは無縁の暮らしをしてきたもので、いざそうなってみたところ、膝をやられてしまったようで・・・。去年頃からムショウに縄跳びがしたくなり、ついに先日ピンクのかわいげなやつを手に入れたけれど、縄など跳んでいる場合ではない。
階段の下りがつらいのですよ。昇りはしょっちゅう落ちそうになるし。
とうとう、コンドロイチン・グルコサミンか?

 

 

   

 


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